コラム
3Dプリント技術は従来の生産方法と異なる点が多く、これまで多くの生産現場で革新的な手法を生み出してきました。 将来的には従来の技術に代わるとの意見も耳にする機会が増えてきましたが、実際のところはどうでしょうか。 現状で技術面の開発も比較的成熟してきてはいますが、印刷材料と速度など課題も数多く残っており、各メーカーでは日々研究が進められています。
業界大手メーカーの報告によると、現在3Dプリントに使用できる材料は200種類以上。しかし、DDM※の観点から見ると、実際に製品を作成する上での制約が多く、材料・組み合わせも複雑になるため、実質的に使用できる材料は限られているのが現状です。 ※ダイレクト・デジタル・マニュファクチュアリング3Dプリンターを試作用途ではなく、最終製品や部品の一部、治具/工具の作成に使用するという概念。
INTAMSYS社は常にお客様の要望を参考に、革新的な積層造形ソリューションの提供に尽力。工業用FFF造形方式の3Dプリンターにおいて業界を先導しています。 同社が販売する工業用3Dプリンター『FUNMAT』シリーズは、長期にわたる市場検証を経て、高機能材料印刷の分野で広く知られるベンチマーク製品となっているとともに、様々な高性能材料を発売しています(INTAM™シリーズ)。
もくじ
ポリエーテルエーテルケトンは最も性能の良いプラスチックの一つです。 優れた機械的特性、耐熱性、耐薬品性を備えているため、強度要求の厳しい用途に選ばれている材料です。
PEEK+CF10は、FFF方式の3D印刷で使用される主要な樹脂の一つです。 短くカットされた高弾性カーボンファイバーを10%混合することで、優れた剛性、強度、寸法安定性を実現しています。PEEKと同じく、自動車、航空宇宙、半導体、天然ガスなど、要求の厳しい分野で使用されています。
GF10繊維強化PEEKは、PEEKに比べて機械的特性、耐熱性、耐薬品性に優れ、反りも起きにくいため寸法安定性が向上しています。
PEKKは、Arkema Kepstan® PEKKから作られています。 PEKKは、優れた機械的特性、耐熱性、耐薬品性を持ち、PEEKより癖が少ないため印刷がしやすくなっています。
PEI 9085は、Sabic社のULTEM™ 9085樹脂から作られており、FAA(アメリカ連邦航空局)が定めた難燃性/煙/毒性の基準の認可をクリアした安全基準に優れる材料です。優れた熱特性、寸法安定性、難燃性、耐薬品性を兼ね備えています。
PEI 1010は、 Sabic社のULTEM 1010(ポリエーテルイミド)樹脂から作られています。PEI 9085よりも熱変形温度が高く、215℃まで対応可能です。優れた熱特性、寸法安定性、難燃性、耐薬品性を備えた非晶質の高機能樹脂です。
PPSUは、最も高性能なプラスチックの1つと認められています。非晶質樹脂であり、優れた耐熱性と耐薬品性を持ちます。自動車、航空宇宙、電子、防衛装備、工業、医療、半導体などの要求の厳しい用途に理想的な材料となります。
PPS(ポリフェニレンサルファイド)は、優れた耐薬品性、機械特性、熱特性を持つ高機能樹脂です。200℃でもほとんどの溶媒に完全に不溶となります。また、難燃性、自己消火性を有しており、電気・電子用途に最適な材料です。
さらに、INTAMSYSはPLA、ABS、PC、PAなど、一般的な3Dプリンター用フィラメントも提供しています。INTAMフィラメントは、FUNMATシリーズの3Dプリンター、最適化されたスライスソフトウェアと共にお客様に確かな3Dプリント体験をご提案いたします。 また、多数のパートナー企業様と連携し、材料のカスタマイズ開発や技術協力も行っています。
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