導入事例

3Dプリンター専門メーカーならではの内容でご提供

INTAMSYSの3Dプリンターがオランダ海軍の船に搭載される

フィラメント製造メーカー
INTAMSYS

2021.02.25

原文サイト : https://mp.weixin.qq.com/s/HtMZdVHYQX7KEHHd_kNv6Q

3Dプリンティングが、オランダ王立海軍(Dutch Navy、以下、オランダ海軍)のキーテクノロジーになりつつある。フリゲート艦で部品を印刷することによって、現場のニーズに対応し、複雑なロジスティクスシステムへの依存を軽減している。オランダ海軍がリリースしたAMCODは、標準コンテナーに統合されたモバイル修理センターである。

オランダ海軍の船に搭載されている修理センター

オランダ海軍の船に搭載されている修理センター

世界のどこにでも設置してから1時間以内に、国防総省がスーパーエンジニアリングプラスチックを使い部品を印刷することができる。このモバイル修理センターにはINTAMSYS 社製FUNMAT PRO 410 3Dプリンターを設置しており、主に機械的ストレスと熱ストレスからの影響に対応できる部品を印刷している。
一隻のオランダ海軍の軍艦がDen Helder港を離れて任務を遂行した時、軍艦の正常運行と任務遂行を保障する為、約3万個のスペアパーツが搭載されている。これらのスペアパーツには高品質なエンジンパーツと、ミサイルの保護シェルやチラーフィルター等、一連の保護シェルが含まれている。Max Nijpels氏はオランダ海軍のメンテナンス部門DMI下にあるイノベーション研究室 付加製造(AM)センター「ECAM」で働いている。「約3万個の部品の中で、10%を3Dプリンターで印刷できれば、軍艦の載貨重量を大幅に減らすことができ、ストレージスペース、重量、物流処理も節約できる。このような付加製造(AM)ソリューションによって我々は運用展開能力を向上することができた」と彼は語った。

オランダ海軍メンテナンス部門 Max Nijpels氏

オランダ海軍メンテナンス部門 Max Nijpels氏

MARAMEXはオランダ海軍内で3Dデータの変換、印刷設定に使うプラットフォームがあり、既に何百ものテスト済みコンポーネントが含まれている。ECAMから訓練を受けたオランダ海軍の職員が3Dプリンターを使って自身でスペアパーツを印刷することができ、現在主にPLAを使用して重要でない部品から印刷している。ECAMは印刷部品のクオリティを更に高めたいと考え、3台のINTAMSYS社3Dプリンターを購入した。そのうち、1台はFUNMAT HTで簡単なモデルの印刷に使用されており、2台はFUNMAT PRO 410で、様々なフィラメントをデュアルヘッドで印刷できる為、複雑な構造及び機能性の高い部品の印刷に使用されている。 「我々はエンジンルーム内で使用できる代替部品を印刷したいと考えている。高温に適応できる材料、または一部のアプリケーションではより重い機械的ストレスに耐えられる部品が必要となる。それには、ポリカーボネート(PC)、PEEK、PEKK、ナイロンポリカーボネート等のスーパーエンジニアリングプラスチックを印刷できる3Dプリンターが必要だ。これがINTAMSYS社の3Dプリンターを購入した理由である」とMax Nijpels氏は語った。

FUNMAT PRO 410でULTEM 1010を使用して印刷した部品

FUNMAT PRO 410でULTEM 1010を使用して印刷した部品

■ オープンマテリアルシステム、 デュアルヘッドデザイン 3Dプリンター

オランダ海軍にとって高温3Dプリンターを選択するには、3つ重要な基準がある。それは、オープンマテリアルシステム、簡単な操作と高品質な印刷である。「INTAMSYS社の3Dプリンターは、PEEKまたはPCの印刷がPLAを印刷するのと同様に簡単である。FUNMATシリーズは最高90℃までの恒温チャンバーを持っている。INTAMSYS社の3Dプリンターは温度コントロールに優れており、反りを防ぐには十分な温度と、良好な層間結合力には十分な冷却を実現し、過熱による部品の印刷失敗も防ぐことができる」とMax Nijpels氏は語った。

FUNMAT PRO 410のフィラメントチャンバー

FUNMAT PRO 410のフィラメントチャンバー

■ オープンマテリアルシステムは認証プロセスのニーズを満たしている

INTAMSYS社の3Dプリンターは市場にある様々なブランドのフィラメントを印刷することができる。これはオランダ海軍のオープンマテリアルシステムのニーズをきっちり満たしており、フィラメントを自由に選択することができる。「将来、幾つかのプロセスの検証を行う必要がある。特にDNV海事認証などの海事認証を取得することが必須である」とMax Nijpels氏は説明した。INTAMSYS社の3Dプリンターは市場にある主流ブランドのフィラメントに対し多くのテストを行ってきた。全てのパラメーターがシステムに設定されており、最適なフィラメントを選択するだけで対応するパラメーターを見つけ印刷することができる。これにより、テスト印刷を省いてそのまま高品質な印刷をすることができる。
FUNMAT PRO 410でPPSUを使用して印刷した部品

FUNMAT PRO 410でPPSUを使用して印刷した部品

■ 付加製造(AM)コンテナー

物流サプライチェーンへの依存を減らす為に、ECAMはオランダのすべての国防ユニットにAMCOD(国防付加製造コンテナー)を開発した。FUNMAT PRO 410を含め、CADワークステーションとINTAMSYS社のFUNMATシリーズ3Dプリンターを標準装備している。FUNMAT PRO 410はチャンバー機能により、反りのない印刷を実現でき、デュアルヘッド水冷システムにより、500℃までの高温印刷を実現できる。同時に、発電機の出力ピーク負荷変動からの影響を防ぐ為に、AMCODに空調、換気装置とUPSも配置されている。このような方法で、世界各地で任務を遂行するオランダ海軍海兵隊はもはや複雑なロジスティクス供給ラインに依存せず、独自でスペアパーツを印刷することを実現した。INTAMSYS社の3Dプリンターの強力な印刷機能のお陰で、作られたスペアパーツを直ぐにに使用できるようになった。

関連の導入事例もどうぞ